深海

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会社設立の話。

会社を起こす際は、一昔前なら有限でいくか株式でいくか、と悩んだものですが、今は株式でいくか合同会社でいくか、といったところでしょう。

実はそれ以前にもう一つ、二択の選択肢があります。新規で設立するか会社を買い取るか、という二択です。相当マニアックな選択肢ですが。

 

実際、会社の買い取りに携わったことがあります。設立費用節約のメリットは僅かしかありませんが、創業○○年という歴史を買い取るメリットと、赤字会社を買い取る場合に税務面で有利になる場合もあり、そこを狙うのです。

前提としてメリットがある会社を買い取るワケで、買い取られる会社は当然限定されます。お宝を積んだまま深い海の底で静かに眠る会社を、お宝を載せたまま現役復帰させるような感じで、どんな沈没船でも価値があるワケではありません。

沈んでいるお宝の価値を見極める分析力、効率よく引き上げる技術力、再度航行するための整備能力、新旧オーナーの条件に折り合いをつける調整能力、それらが揃わないとなかなかに難しい作業ですが、数年に渡って狙った効果がキッチリ発揮された時には嬉しいものです。

 

節税を考えないとならないような景気のいい話なぞ最近とんと聞きませんからねぇ、今はもう忘れ去られた選択肢ですな。

 

現状あまり積極的に選択されない合同会社も、もうちょっと知名度が上がればいいんですがね。当時の有限会社より費用面でも使い勝手でも、かなり優秀な会社形態なのですが、何せ理解が進みませんねぇ。